営業に役立つヒアリングシートとテンプレート、成約の必須項目7つも解説
- 2023/06/08
- 2025/02/08

目次
「商談で効果的なヒアリングのやり方がかわからない」
「ヒアリングに必要な項目が知りたい」
上記のような悩みをお抱えの方が多いのではないでしょうか?
営業において実績を伸ばすには、徹底したヒアリングが欠かせません。なぜなら、徹底したヒアリングを行うことで、顧客ニーズを最大化させ、営業実績を伸ばしやすくなるからです。
しかし、ヒアリングシートの活用なくして徹底したヒアリングは難しいのが現実です。
本記事では、営業ヒアリングシートのテンプレート例や、ヒアリングする際の必須項目について徹底解説します。ので、ぜひ参考にしてください。
ヒアリングシートの重要性と効果的な活用法|基本的な構成も解説
ヒアリングシートは営業活動において非常に重要なツールです。その重要性と基本構成は以下の通りです。
ヒアリングシートの重要性4つ
ヒアリングシートの重要性は、次の4つに集約されます。
1.顧客理解の促進
早い段階で顧客の情報を収集し、深層心理にあるニーズを引き出すことができます。
2.抜け漏れの防止
会話の軸を決めることで、必要な情報を漏れなく収集できます。
3.ヒアリングの質の均一化
誰が営業をしても一定の質を保つことができます。
4.効率的な提案
クライアントの現状や求めていることを把握し、適切な提案内容を検討しやすくなります。
ヒアリングシートの効果的な活用法
ヒアリングシートの効果的な活用法として、次の4つが挙げられます。
1.事前準備の徹底
ヒアリング前に顧客の業界や過去の取引履歴、競合他社の動向などを調査し、背景知識を得ておきます2。
2.段階的な質問設計
基本情報から始め、徐々に具体的なニーズや課題に関する質問へと進めます2。
3.オープンクエスチョンの活用
「はい」「いいえ」では答えられない質問を用意し、顧客から詳細な情報を引き出します2。
4.定期的な見直しと改善
ヒアリングシートの内容を定期的に見直し、より効果的な質問項目に更新します2。
ヒアリングシートの基本構成
以下では、ヒアリングシートの基本的な構成内容を紹介します。
項目 | 内容 |
---|---|
顧客情報 | 会社名、業種、担当者名、ビジネス背景、市場環境 |
顧客の課題と目的 | 現状の課題、解決したい問題、達成したい目的、期待する成果 |
BANT情報 | Budget(予算)、Authority(決裁権)、Needs(必要性)、Timeframe(導入時期) |
商材関連情報 | 商材への印象や疑問点、希望納期、予算、希望価格 |
意思決定プロセス | 社内の意思決定の流れ、最終的な決裁者 |
競合状況 | 他社との検討状況 |
次のアクション | 次回の打ち合わせ日程、提出書類など |
営業ヒアリングシートが必要な理由3つ
営業実績を伸ばすには、徹底したヒアリングによる顧客ニーズの把握が欠かせません。以下ではまず、営業ヒアリングシートの必要な理由3つを解説します。
1. ヒアリング漏れをなくすため
営業の商談場面で、ヒアリングシートを使わずにアリングを行うことは、非常に危険と言えるでしょう。
なぜなら、ヒアリングシートを使わない商談は、何をヒアリングしたか忘れてしまったり、これから何をヒアリングすべきかわからなくなったりする可能性があるからです。
そのため、営業担当者は、ヒアリング漏れをなくすためのヒアリングシートを活用しているのです。
2. 誰が営業しても一定の成果に期待できる
ヒアリングシートを活用することで、誰が営業しても一定の成果に期待ができます。
なぜなら、営業のヒアリングが苦手な方も、ヒアリングシートがあればヒアリングすべき項目が明確になり、一定のニーズを引き出せるからです。
逆に、営業が得意な方がヒアリングシートを活用すれば、独自にアレンジを加えながら、顧客ニーズを一層引き出せたり、顧客との距離を縮めたりできる可能性が高まるでしょう。
このように、営業が得意な人、苦手な人に関係なく、ヒアリングシートが重要なのです。
3. 顧客ニーズを最大限引き出すため
ヒアリングシートに、後述するフレームワークなどを組み込めば、顧客のニーズを最大限引き出せるようになります。
営業実績を上げるには、表面上のニーズだけでは不十分です。なぜなら、普通にヒアリングを行っただけでは、顧客の潜在的ニーズが隠れている可能性があるからです。
潜在的ニーズを引き出せなければ、最小限の成果で終わってしまいます。
営業実績を上げるには、ヒアリングシートを活用して、アップセルやクロスセルを狙うことが重要です。
アップセルとは、より高価な商品・サービスを成約させることを指します。一方、クロスセルとは、元々提案している商品・サービスに関連した別の商品・サービスを成約させることです。
アップセル・クロスセルを狙うことで、顧客ニーズを最大限引き出し、満足度を高めつつ営業実績を最大化させられます。
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営業ヒアリングシートのテンプレート例|3ステップで徹底解説
営業ヒアリングシートを作り込む際には、効果的なテンプレートが欠かせません。そこで以下では、各ステップごとに、どのようなことをヒアリングすべきか、具体的なテンプレート例を解説します。
1. 挨拶〜アイスブレイク
商談前はお互いに緊張しており、そのまま商談に入ると「緊張が原因でヒアリングすべき項目が出てこない」「顧客と距離を縮めていないことによる口数の少なさ」といった問題が考えられます。
商談前には必ずアイスブレイクを行いましょう。とくに、初対面の場合は念入りに行うことが重要です。
アイスブレイクで有効な質問は以下のとおりです。
- 最近あった日常のエピソードで面白いことはありますか?
- 〇〇さまは業界にどのくらいいらっしゃるのですか?
- 〇〇(業界のトレンド)についてどう思いますか?
上記のように、商談とは直接関係ない内容を交えながら会話をすることで、顧客との距離を縮め、スムーズな商談になりやすいでしょう。
2. 商談〜ヒアリング
アイスブレイクで緊張をほぐしたあとは、いよいよ商談に入ります。
商談でヒアリングする際には、ヒアリングシートの活用が欠かせません。とくに、営業ヒアリングで活用されることが多いBANT条件を例に、テンプレートの作製方法を解説します。
BANT条件とは、Budget(予算)、Authority(決裁権)、Need(ニーズ)、Time frame(導入時期)の頭文字を取った知名度の高いフレームワークです。
【Budget(予算)】
- 御社のご予算を伺ってもよろしいですか?
- 今回のお話に関して、どれほどの予算がございますか?
このように、顧客の予算を早い段階でヒアリングしておきましょう。なぜなら、予算状況により、商談の温度感が高いか低いか判断しやすくなるからです。
もし、顧客の予算がこちらと合致しない場合は、予算内でできることを提示するのも良い方法です。
【Authority(決裁権)】
- 決裁者はどなたさまですか?
- 決裁者さまはどのようなお方ですか?
商談の担当者が決裁権を持っていない可能性も考えられます。また、担当者がOKでも、最終的に決裁者がNGを出すこともあり得ます。
そこで、決裁者が誰なのか明確にするとともに、決裁者とコンタクトが取れないか確認しましょう。もし難しければ、決裁者の特徴についてヒアリングしておくのもおすすめです。
決裁者の人物像を知っておくことで、商談の温度感や、スムーズに商談が進みそうか判断がつきやすくなります。
【Need(ニーズ)】
- 御社が抱えている課題はありますか?
- 抱えている課題はいつ頃からですか?
- 抱えている課題についてどのように困っていますか?
- 他社サービスを導入もしくは検討したことはありますか?
- 他社サービスを利用して気になることはありますか?
BANT条件のうち、Need(ニーズ)は最も重要です。なぜなら、営業実績を上げるには顧客ニーズを知ることが最も重要だからです。
上記の質問を行い、顧客が何を求めているのか把握して提案につなげましょう。
【Time frame(導入時期)】
- お伺いした課題はいつ頃改善予定ですか?
- 具体的にいつ頃契約するか決まっていますか?
商談パートの最後には、実際にいつ頃導入検討しているのか、時期について確認します。これは、導入時期を知ることで、顧客の温度感や課題解決への真剣さがわかるからです。
極端に導入時期が遅い場合や、こちらの希望する導入時期を合わないなどの場合は温度感が低い可能性も考えられます。
3. 提案〜クロージング
商談パートでヒアリングした項目を基に、自社商品・サービスの説明、提案に入ります。具体的には、どのようなことができるのか、顧客にとってどのようなメリットがあるのか、他社にない強みなどを説明します。
提案が終わった後は、以下のようなトークを入れると良いでしょう。
- ここまでのお話でご不明点やご不安点はないですか?
- もし仮にご契約いただけるとしたら、いつ頃導入したいですか?
上記のトーク内容を入れることで、契約に対する不安払拭ができるほか、「もし仮にご契約いただけるとしたら〜」という契約をイメージさせるトークを行うことで、顧客の温度感を再確認できます。
もし、その場で成約につながらなかった場合、次回の商談の約束を取り付けることが重要です。
商談終了後には適度なフォローアップメールや電話を行うなどの方法で、顧客との関係を切らさず成約につなげるアクションを行うようにしましょう。
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営業ヒアリングシートに必ず入れるべき必須項目7つ
営業ヒアリングシートに必ず入れるべき項目を理解することで、顧客ニーズを最大限引き出せる可能性が高まります。
それぞれの項目について詳しく解説します。
1. 顧客が抱えている課題や問題点
商談の最初に、顧客が抱えている課題や問題点をヒアリングします。
どのような課題や問題点が起きているのか、課題や問題点が顧客にとってどのような悪影響を与えているのか深掘りすることが大切です。
2. 課題や問題点がいつから発生しているか
次に、ヒアリングした課題や問題点がいつから発生しているか確認しましょう。
もし、課題や問題点がかなり前のタイミングから発生しており、対策のアクションを行っていなかった場合、あまり真剣に考えていなかった可能性も考えられます。
商談への温度感に関わるので、必ずヒアリングしましょう。
3. 課題や問題点に関して他社サービスを検討したことはあるか
ヒアリングした課題や問題点に関して、他社サービスを検討もしくは導入したことがあるか確認しましょう。
検討している段階の場合は、検討するに至った理由を深掘りするのがおすすめです。
検討する理由を深掘りすることで、顧客に対して自社サービスの優位性をアピールできる材料につながるからです。
また、すでに他社サービスを導入している場合は、他社サービスに対して気になる点や不満点がないか深掘りしましょう。
4. 予算はどのくらいか
商談において、予算がどのくらい用意されているのか確認することが大切です。
もし、予算が自社商品・サービスに対して足りていない場合、成約させることが難しくなるからです。
また、予算が足りていない場合は、予算の増枠ができないか確認しましょう。
顧客が早く課題や問題点を改善したい場合は、増枠に応じてくれる可能性もゼロではないからです。
どうしても予算の増枠が難しい場合は、予算内で自社でできることを提案しましょう。
5. 決裁権は誰が持っているか
商談の際には決裁権を誰が持っているか早い段階で確認しましょう。
なぜなら、担当者がOKでも決裁権を持っている人物がNGを出す可能性があるからです。
また、予算の項目で解説した、予算が足りない場合の増枠に関して、決裁権を持っている人物に確認が必要になるでしょう。
商談の際には、決裁権を持っている人物とコンタクトを取れるようにするのが望ましいです。
6. 課題や問題点を改善することでどのような影響があるか
顧客の課題や問題点を改善することで顧客にどのような影響があるのか確認します。
具体的には、課題や問題点を改善すれば特定の業務が効率化できるなど、顧客ニーズを把握するために必要な情報をヒアリングします。
提案を行う際に、自社商品・サービスを契約するメリットを提示する際に必要な項目です。
7. 課題や問題点へのアクションはいつ頃検討しているか
最後に、顧客が抱える課題や問題点は、いつ頃アクションを検討しているか確認しましょう。
なぜなら、顧客はすぐ課題や問題点の改善アクションを行うとは限らないからです。
場合によっては、極端にアクションを起こすタイミングが遅い、自社とマッチしないなどの可能性もあります。
顧客の温度感を知るためにも必ずヒアリングが必要です。
▼以下は、ヒアリングを効率化させるためのヒアリングシートの作り方をステップ別に解説した資料です。
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資料にあるステップをもとに、営業活動のヒアリングの質やスピードアップをご検討している方は是非ご参照ください。
営業ヒアリングシートの作り方
営業ヒアリングシートを作り込むには、具体的な手順を知ることが欠かせません。
なぜなら、手順を把握しておかないと見当違いな箇所から着手してしまい、効率が下がるからです。
以下の記事では、ヒアリングシートの作り方や、ヒアリングする際の効果的に顧客ニーズを引き出すためのフレームワークについても解説しています。
ぜひ参考にしてください。
ヒアリングシートの作り方とテンプレートを紹介 |必要な4つの項目とは?
営業ヒアリングにデジタルツールを活用する方法
1.事前情報収集の効率化
- デジタルフォームやアンケートツールを使用し、顧客のニーズや課題を事前に把握
- 面談時間の有効活用につながる
2.CRMシステムの活用
- 顧客情報の一元管理
- 過去のやり取りや購買履歴の分析
- 的確な質問や提案の実現
3.オンライン会議ツールの活用
- 録音機能を利用した会話の振り返り
- 自身のヒアリングスキルの客観的評価
4.AIを活用した会話分析
- 顧客の感情や真のニーズを読み取る精度の向上
5.ヒアリングフォームの活用
- リアルタイムでのデータ集計
- チームメンバーでの効率的な情報分析
- 次の営業アクションへの迅速な展開
6.データ分析と可視化
- 収集したデータの自動集計とグラフ化
- 顧客の傾向を明確に把握
- リアルタイムでの意思決定支援
ヒアリングシートの効果的な活用法
テンプレートの選択と準備
テンプレートを活用することで、ゼロからヒアリングシートを作成する手間を省くことができます。無料で提供されているテンプレートは、項目があらかじめ整理されており、カスタマイズも容易です。業種や目的に応じて適切なテンプレートを選択しましょう。
カスタマイズのポイント
テンプレートはそのまま使用するのではなく、プロジェクトや顧客に合わせて調整することが重要です。
- 不要な質問の削除
- プロジェクト固有の項目の追加
- 質問の順序の最適化
これらの調整により、より効果的なヒアリングシートが完成します。
業種別のカスタマイズ例
IT業界向け
IT業界では、技術的な背景やセキュリティに関する問題を重点的に取り上げましょう。
- 現在のシステム環境
- 使用中のプラットフォームやソフトウェア
- セキュリティ対策
- 改善希望領域
- IT投資の予算
Web制作向け
Web制作では、デザインや機能に関する具体的な要望を聞き出すことが重要です。
- サイトの目的
- ターゲットユーザー
- 希望するデザインスタイル
- 必要な機能やコンテンツ
ヒアリングシートを効果的に活用するためのヒント
- 事前調査の実施:顧客の基本情報を事前に収集し、ヒアリング対象を絞り込みます。
- 質問内容の設計:必要な回答から逆算し、具体的な情報を得られる質問を作成します。
- 形式の選択:用途に合わせてオンラインフォームやPDFなど適切な形式を選びます。
- 視覚的デザイン:回答しやすく、見やすいデザインにすることも重要です。
- 定期的な見直し:使用後は効果を検証し、必要に応じてテンプレートを更新します。
テンプレートを適切にカスタマイズし活用することで、効率的かつ効果的なヒアリングが可能となり、顧客とのコミュニケーションをスムーズに進めることが可能です。
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テンプレート作成は、インターネット上でテンプレートをダウンロードして、自社向けにカスタマイズすることも可能です。
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