【テンプレ付き】社内アンケートで従業員の本音を引き出す効果的な質問作成のコツを解説
- 2024/03/13
- 2024/06/29
目次
企業経営においては、従業員の率直な意見は会社の成長に不可欠な要素です。しかし、従業員が本音を引き出すことは、容易ではありません。
社内アンケートは、企業と従業員の障壁を取り除き、円滑な事業の運営とスムーズな業務遂行に欠かすことのできないプロセスの1つです。そこで、従業員の本音を引き出す質問の仕方が重要となります。
適切な質問をすることで、従業員の真の感情や意見を引き出し、組織の改善点を明らかにすることができます。逆に、不適切な質問は、有益な情報を得る機会を逃すだけでなく、従業員のモチベーションを下げる原因ともなりかねません。
そこで今回は、社内アンケートで従業員の本音を引き出す効果的な質問作成のコツをテンプレート付きで解説します。従業員の意識や働き方の改革に取り組もうとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
社内アンケートの目的と従業員の本音を引き出す重要性
社内アンケートは、経営陣が従業員の意見や感じていることを引き出し、理解するための重要なツールです。
その主な目的は、従業員の満足度、エンゲージメント、職場の問題点を把握し、組織の改善に役立てることにあります。
従業員の本音を引き出すことの重要性4つ
従業員の本音を引き出すことは、以下の理由で特に重要です。
1.改善の機会を特定するため
従業員からの率直なフィードバックは、業務プロセス、職場環境、または人間関係の問題点を明らかにし、改善の機会を提供するのに役立ちます。
2.従業員エンゲージメントを向上させるため
従業員の意見が採用され、尊重されていると感じることで、仕事により一層熱心に取り組めるようになり、モチベーションが向上します。
3.離職率の低下につながるため
問題点が早期に特定され、対処されることで、従業員の不満が解消され、離職率の低下につながります。
4.イノベーションを促進するため
従業員は会社の最前線で働いているため、新しいアイデアや効果的な改善策を提案することができます。これは、企業のイノベーションの促進と業務の効率化につながります。
ただし、社内アンケートを通じて本音を引き出すためには、信頼性のある環境を作り、匿名性を保証することが重要です。また、質問は明確で、具体的で、中立的である必要があります。これにより、従業員が安心して正直な意見(本音)を共有できるようになります。その結果、企業がより正確なデータを獲得し、効果的な意思決定を行うことが可能となるでしょう。
従業員の本音を引き出す効果的な社内アンケート設計の基本原則6つ
従業員の本音を引き出す効果的な社内アンケートの設計には、以下の6つの基本原則があります。
- 明確な目的を設定すること
- 匿名性を保証すること
- 簡潔かつ具体的な質問をすること
- 中立的な表現の使用すること
- 回答の多様性を許容すること
- 定期的な実施と改善を繰り返すこと
それぞれ解説します。
1.明確な目的を設定すること
アンケートを実施する目的を明確に定義することが重要です。
アンケートの目的や方向性を決定し、明確にすることは、関連性のある質問を設計するための基盤となります。
目的がはっきりしていることで、従業員がアンケートの重要性を理解し、真剣に回答する可能性が高まるでしょう。
2.匿名性を保証すること
従業員が自分の意見を自由に表現できるように、回答の匿名性を保証することが重要です。
匿名性が確保されていることで、従業員が職場での立場や評価を気にすることなく、正直な意見を提供できます。
匿名性の保証がない場合には、アンケートの実施が無駄になるケースもあります。
3.簡潔かつ具体的な質問をすること
アンケートの質問は、簡潔で直接的に、かつ具体的な情報を求めるものでなければなりません。
長すぎる質問や複雑な言い回しを避け、回答者が質問の意図を簡単に理解できる内容にすることが重要です。
4.中立的な表現の使用すること
質問は、中立的で偏りのない言葉遣いを用いて作成しなければなりません。
導入的な言葉や感情的な言葉を避け、回答者に特定の回答を促すような表現は使わないようにしましょう。
5.回答の多様性を許容すること
選択肢のある質問では、多様な回答が可能となるような質問を設計しましょう。
また、自由記述式の質問を効果的に含めることで、詳細な意見を引き出すことが可能となります。
6.定期的な実施と改善を繰り返すこと
アンケートは一度限りではなく、定期的に実施することが重要です。
これにより、組織の変化に対する従業員の意見を追跡し、前回のアンケートからの学びを活かした質問の改善が可能となります。
これらの原則に従ってアンケートを設計することで、従業員の本音を引き出し、組織の改善につなげることができるでしょう。企業は、これらのフィードバックを活用し、より良い職場環境の構築と業務の効率化を図ることが重要です。
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従業員の本音を引き出す質問作成のコツ5つ
従業員の本音を引き出す質問を作成する際には、以下の5つのコツを押さえることが大切です。
- 従業員との信頼関係を構築すること
- 非評価的な質問をすること
- フォローアップな質問を用意すること
- 従業員の感情にフォーカスした質問をすること
- 時間をかけて聞くこと
それぞれ解説します。
1.従業員との信頼関係を構築すること
従業員が安心して本音を話せるような信頼関係を築くことが大切です。
企業と従業員の間に信頼関係が構築されていることで、社内アンケートの回答率が向上し、正直なフィードバックを得ることが可能となります。また、従業員エンゲージメントの向上や、組織の変化に対する抵抗を軽減することにも寄与するでしょう。
従業員との信頼関係を構築するには、日頃からのコミュニケーションが大切です。
2.非評価的な質問をすること
評価や批判を含まない質問を心がけ、従業員が自由に意見を述べられる環境を作りましょう。
非評価的な質問とは、回答者に対して判断や評価を下さないような質問のことです。この種の質問は、回答者が自分の意見や感情を自由に、そして安心して表現できるように設計されています。
非評価的な質問は、特に意見を求める場面やフィードバックを収集する際に有効です。
例えば、従業員のパフォーマンスに関する評価的な質問は「なぜあのプロジェクトを期限内に終わらせることができなかったのですか?」というものです。
これに対して、非評価的な質問では「あのプロジェクトを進める中で、どのような支援があればより効果的だったと思いますか?」といった形になります。
非評価的な質問は、対話の中で相手を尊重し、建設的なコミュニケーションを促進するために重要です。また、これにより、より正直で開かれた回答を引き出すことができるでしょう。
また、具体的な状況を想定した質問をする 抽象的な質問よりも、具体的な状況や例を挙げた質問の方が、従業員が答えやすくなります。
3.フォローアップな質問を用意すること
最初の質問に対する回答を深掘りするために、フォローアップの質問を用意しておくと、より詳細な意見を引き出すことができます。
フォローアップな質問とは、初めの質問に対する回答をもとに、さらに詳細や具体性を求めるための追加の質問です。これにより、話題の深堀りを行い、より豊かな情報を引き出すことが可能です。
例えば、従業員が「コミュニケーションが取りづらい」と答えた場合、以下のようなフォローアップ質問が考えられます。
- コミュニケーションが取りづらいと感じる具体的な状況を教えていただけますか?
- コミュニケーションを改善するために、どのような支援があれば助かりますか?
このように、フォローアップ質問は、初めの回答を踏まえ、さらに深い理解を目指すために用いられる手法です。
4.従業員の感情にフォーカスした質問をすること
従業員の感情に焦点を当てた質問をすることで、より深いレベルでの本音が得られることがあります。
また、従業員の感情にフォーカスした質問は、従業員の個人的な感情やモチベーション、仕事に対する姿勢を理解するために役立ちます。
以下は、従業員の感情に焦点を当てた質問の例です。
- 自分では朝型と夜型のどちらだと思いますか?(従業員の生活リズムや、やる気が出る時間帯を理解するための質問)
- キャリアプランを考える際にロールモデルにしている人は誰ですか?(従業員が尊敬する人物や、目指すキャリアパスを知るための質問)
- 初めて経験した仕事について教えてください。(従業員の職歴や、過去の経験から学んだことを共有するための質問)
- 仕事中にやる気が出るものと、やる気をなくしてしまうものは何ですか?(従業員のモチベーションの源や、仕事のストレス要因を理解するための質問)
これらの質問は、従業員とのコミュニケーションを深め、チームビルディングに貢献することが期待されます。
このような従業員の感情に配慮した質問を通じて、より良い職場環境を作ることが可能です。
5.アンケートの回答には十分な時間を設けること
アンケートを実施する際は、従業員を急かすことなく、十分に考えてから回答できるように時間を与えることも重要です。
十分な時間を設けることで、より考え抜かれた、詳細なフィードバックを得ることができます。また、すべての従業員がアンケートに回答する機会を持つことで、多様な意見や視点が集まるでしょう。
さらに、回答までの期限が短いと、従業員がプレッシャーやストレスを感じる可能性があります。これは、不正確な回答にもつながるため、注意が必要です。
そこで社内アンケートを実施する際は、従業員が質問をじっくりと考え、真摯に回答できるように、十分な回答時間を設けるようにしましょう。これにより、組織がより価値のあるインサイトを得ることができ、改善につながる具体的なアクションを起こすことが可能となります。
このように、社内アンケートで本音を引き出すコツは、従業員一人ひとりが心地よく感じる質問のスタイルを見つけることです。また、質問の際には、従業員のプライバシーを尊重し、回答が他の従業員や管理職によって評価されることのないようにすることも重要です。
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自社のアンケート内容を効果的に改善したいとお考えの方は、ぜひご参照ください。
従業員の本音を引き出す社内アンケートのテンプレート
次に、従業員の本音を引き出すための社内アンケートのテンプレートを紹介します。
なお、以下の質問項目は、従業員が自分の意見や感じていることを正直に表現できるように設計されています。
1.基本情報
- 性別
- 年齢
- 勤続年数
- 所属部署
- 役職
2.業務内容について
- 仕事に対する満足度はどの程度ですか?
- 現在の業務はあなたの能力を発揮するのに適していると感じますか?
- 仕事のやりがいや達成感についてどのように感じていますか?
3.職場環境について
- 職場の雰囲気や社風はあなたにとってポジティブな影響を与えていますか?
- コミュニケーションやチームワークはスムーズに行われていますか?
- 自分の意見が尊重され、職場での自主性が認められていると感じますか?
4.会社の制度や評価について
- 人事評価は公正であると感じますか?
- 給与や昇進の制度に満足していますか?
- 会社の方針や目標に共感し、それに貢献していると感じますか?
5.ワークライフバランスについて
- 仕事と私生活のバランスは取れていると感じますか?
- 残業時間や休日出勤は適切に管理されていますか?
6.心身の健康について
- 仕事のストレスは適切に管理されていると感じますか?
- 職場での人間関係はあなたの心身の健康に良い影響を与えていますか?
7.総合的な満足度について
- この会社を友人や家族に推薦したいと思いますか?
- 長期的にこの会社で働き続けたいと思いますか?
- 全体的に、この会社での仕事に満足していますか?
上記の質問は、従業員が自分の本音を話しやすいように、中立的で開かれた形式で設計されています。
アンケートを通じて収集された情報は、組織の改善点を見つけ、より良い職場環境を作るための貴重なデータです。また、実際のアンケート作成時には、これらの質問を自社の状況に合わせてカスタマイズすることも重要です。
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ただし、社内アンケートを実施する際は、適切なツールの選択が重要となります。なぜなら、アンケートツールを活用することで、効率よく、効果的なアンケートの実施と分析ができるからです。
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