問い合わせ対応のやり方とは?各対応方法の流れやポイントを解説
- 2023/04/19
- 2023/06/26
目次
商品やサービスを扱う企業では、問い合わせ対応が欠かせません。
問い合わせ業務を行う中で、「問い合わせ業務の体制が整っていない」「問い合わせ業務に関するさまざまな課題を抱えている」と感じている方がいるのではないでしょうか。
これから問い合わせ対応のサービスを導入する予定の企業や、業務体制を整えたい企業は、あらためて問い合わせ業務の対応方法を定めることが大切です。
本記事では、問い合わせ業務の対応方法や対応の流れを紹介します。
その他、問い合わせ対応を効率化する方法もお伝えするので、問い合わせ件数が多くスタッフの負担が大きいと悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
問い合わせ対応が重要視されている理由
ほとんどの企業で、問い合わせ業務の品質が重視されています。
なぜ問い合わせ対応の品質向上に努めている企業が増えているか、効率化を図る前に理由を把握しておきましょう。
ここでは、問い合わせ対応が重視されている理由を3つ紹介します。
顧客満足度向上につながるから
問い合わせ対応次第で、顧客満足度が向上する可能性があります。
問い合わせをいただいてからすぐに対応する、問い合わせ内容に対して明確な回答をする、などのポイントを押さえることで顧客の不満や疑問を解消できるでしょう。
顧客満足度アップだけではなく、リピーターへの進展する可能性も高まります。
ただし、問い合わせ対応が悪ければ、顧客満足度が低下する恐れがあります。
特に、問い合わせ対応中の態度が悪い、敬語や正しい日本語ができていない、問題が解消できなかった、などが原因で不満に繋がってしまうでしょう。
新規顧客獲得につながるから
商品やサービスをまだ利用していない方からの問い合わせ対応の品質を上げると、そのまま新規顧客獲得につながる可能性があります。
新規顧客獲得を目的に問い合わせ業務の品質向上させたい場合、自社商品の特徴や良いところ、売りにしているポイントなどをあらためてまとめておくと良いでしょう。
一方で自社商品の弱みやデメリットも洗い出し、顧客にしっかり伝えることがポイントです。
弱点があるのにも関わらず伝えなかった場合、「聞いていなかった」とクレームが入ることも考えられます。
企業やブランドイメージ向上につながるから
問い合わせ対応の質が上がれば、企業やブランドイメージ向上につながる可能性があります。
「丁寧に対応してくれた」「スピーディーに問題を解決できた」という評判を目にした方が、新規顧客となったりリピーターになったりするケースもあるでしょう。
ただし、問い合わせ対応次第で、企業やブランドイメージが下がってしまう恐れがあります。
企業のイメージが下がれば、売上低下などの問題につながるケースも考えられます。
問い合わせ業務の対応方法
問い合わせ業務を導入する際や問い合わせ対応の見直しをしたい場合は、あらためて対応方法の種類を確認しましょう。
ここでは、問い合わせ業務の対応方法を2つ紹介します。
メール対応
1つ目に紹介する問い合わせの対応方法は。メール対応です。
メール対応の場合電話で対応する必要がないですが、その場で相手の反応を判断できない点がデメリットです
顧客の中には電話が苦手な方もいると考えられるので、メール対応が可能な問い合わせページを設けることは大切です。
またテキストのみでの対応となるので、電話で直接クレームをもらうよりもスタッフの精神的負担を軽減できるでしょう。
ただし、メールの受信に気づかなかったり、問い合わせ件数が殺到したりすると、対応に遅れてしまう恐れがあります。
メール対応を効率化する際、自動返信できる仕組みを取り入れてみてはいかがでしょうか。
電話対応
2つ目に紹介する問い合わせの対応方法は、電話対応です。
電話対応はメール対応と異なり、喋り方や声の調子などから相手の反応がその場でわかります。
問い合わせを受けてその場で対応するので、スピード解決につながるメリットがあります。
ただし、電話での問い合わせが殺到すると、電話回線が混雑してなかなかつながらないといったクレームにつながる恐れがあるでしょう。
電話対応とメール対応を導入する際には、メール対応で解決できないことを電話対応に持ち込むといった仕組みを取り入れると良いでしょう。
メールでの問い合わせ対応の流れやポイント3つ
メールでの問い合わせ対応を行う際、ただ返信をするのではなくポイントを押さえる必要があります。
メールでもマナーや礼儀を守らずに返信すると、クレームに発展する恐れがあるでしょう。
ここでは、メールでの問い合わせ対応のポイントを3つ紹介します。
スピーディに返信する
メールで問い合わせを受けた場合、すぐに返信するようにしましょう。
返信する前に情報の確認が必要な場合や、対応に時間がかかりそうな場合は、返信に時間がかかる旨を先に伝えておくことが大切です。
メールで問い合わせを行うユーザーの多くは、「早く返信メールが届かないかな」と早めの対応を求めているものです。
メールを返信するのは、受信してから24時間以内を目指しましょう。
少なくとも「返信が遅い」というクレームを削減できると考えられ、結果的に問い合わせ件数の減少にもつながります。
件名を書き換えない
問い合わせ内容に対してメールを返信する際、件名を変えずに返信することがポイントです。
受信したメールのタイトルに「Re:」を付け加えるだけで十分でしょう。
また件名を完全に変えてしまうと、「心当たりのないメール」と顧客自身が見逃してしまう恐れがあります。
冒頭で感謝の気持ちを伝える
メール対応時には、問い合わせしてくれたことに対して感謝の気持ちを冒頭で伝えることが大切です。
感謝の言葉は、「お問い合わせありがとうございます」とシンプルなもので十分でしょう。
また問い合わせ内容の要件が複数ある場合は、引用を用いてどの要件に対する回答なのか、わかりやすく記載することもポイントです。
電話での問い合わせ対応の流れやポイント4つ
電話での問い合わせ対応では、いくつかポイントを押さえておくことが大切です。
対応が悪ければ、企業のイメージダウンや顧客満足度の低下などにつながる恐れがあります。
ここでは、電話での問い合わせ対応のポイントを4つ紹介します。
3コール以内に出る
電話対応では、スピーディーに対応することが最も重要であるといっても過言ではありません。
そのため基本的には、3コール以内に出るよう努めましょう。
もし4コール以上鳴ってしまった場合、「大変お待たせいたしました」と電話に出ることを推奨します。
電話に出てもすぐに対応できないような問い合わせ内容もあるので、電話の自動音声応答システムを導入すると良いでしょう。
ガイダンスに従ってキーパッドで番号を入力してもらい、問い合わせ内容をあらかじめ知っておくことで、スムーズに電話対応ができます。
相槌を打つ
電話対応中は、相手の話をしっかり聞いていることを示すために相槌を打つことが大切です。
相槌を打つタイミングは、相手の喋るタイミングと被らないよう注意する必要があります。
また相手の顔が見えないとはいえ、口角を上げて笑顔で対応すると自然と声のトーンが上がることでしょう。
はっきりと聞き取りやすい速度で話す
電話対応では、相手に内容が伝わるようはっきりとした口調で話しましょう。
いくら定型文やマニュアルを用意していても、早口になったり聞き取りにくかったりすると、相手に不快な思いを与えてしまう恐れがあります。
電話では口の動きから言葉を判断することができないので、何度も聞き直す手間を省くために適切な速度で話すことも大切です。
相手が聞き取りやすいように話して対応すると、スタッフへの印象が向上することで、企業全体のイメージアップにもつながるでしょう。
静かに受話器を置く
電話対応が終わった後は、静かに受話器を置きましょう。
受話器を置く瞬間まで電話がつながっている場合、「ガチャッ」という音が相手に聞こえてしまいます。
この音が相手に聞こえないように、相手が電話を切るのを待つこともポイントです。
問い合わせ対応を効率化する方法
問い合わせ対応のフローを見直すことは、業務の効率化にもつながるでしょう。
ここでは、問い合わせ対応を効率化する方法を6つ紹介します。
問い合わせ対応のマニュアルを作成する
問い合わせ対応を効率化するには、まずマニュアルの導入を検討してはいかがでしょうか。
マニュアルを作成すると、業務の効率化だけではなく新人スタッフの育成でも活用できます。
担当スタッフの急な休みや異動に応じて、マニュアルを基にスムーズに引き継ぎができるでしょう。
またマニュアルには、問い合わせ対応の流れや対応する際のマナーやルール、緊急時の対応方法などを記載してください。
紙タイプのマニュアルとWeb上で閲覧できるマニュアルを用意することで、問い合わせ対応中にパソコン画面で確認できたり、マニュアルを持ち運びやすかったりと、シーンに応じて使い分けられます。
さらにマニュアルが一つあると、新人スタッフでも一定基準以上の対応レベルが身につきやすいです。
ただし、マニュアルに頼りすぎると、記載されているやり方でしか対応できず、臨機応変に対応しなければいけないシーンで役に立たない恐れがあります。
マニュアルを作成してからは、古い情報を顧客に提供しないよう定期的に見直しを行いましょう。
自動返信メール設定を行う
自動返信を活用することで、業務時間外の問い合わせにもスピーディーにメール対応ができます。
スタッフが対応するメール対応を減らせば、業務の負担を軽減でき社員満足度の低下にもつながるでしょう。
ただし、自動返信はよくある簡単な問い合わせに対してしか行えないので注意しましょう。
またどの担当者が対応すべきメールか一目でわかるように、メールを振り分けることが大切です。
とはいえ多数の問い合わせメールを手動で振り分けるのは手間がかかるので、メールの振り分け作業まで自動化すると良いでしょう。
テンプレートを準備する
問い合わせ対応を効率化したい場合、定型文やテンプレートを準備しましょう。
さまざまな問い合わせ内容に対する返答をテンプレート化すると、メール対応する際の文章作成にかかる時間を短縮できます。
敬語や正しい日本語が使えているテンプレートを活用することで、新人スタッフでも業務品質を落とさずに対応できるでしょう。
その他、電話対応で言葉に詰まったりするのを防げるメリットがあります。
言葉の意味合いを理解したり詰まったりしないように、業務を開始する前にあらかじめテンプレートを読んでおくと良いでしょう。
またテンプレートが完成したら、見直し箇所がないか社内の複数のスタッフに確認してもらうこともおすすめです。
チャットボットを設置する
チャットボットとは、ロボットが代わりに問い合わせに応じるシステムです。
チャットボットを導入すると、無人で問い合わせ対応ができるようになるので、スタッフの業務を軽減につながります。
24時間体制で問い合わせ業務を行えるメリットがありますが、クレームなどの複雑な対応が必要な問い合わせには不向きです。
チャットボットでは解決できないような問題は、電話対応で解消すると良いでしょう。
FAQページを見直す
FAQページの情報不足が原因で、問い合わせ件数が増加しているケースがあります。
そもそもFAQページを設置していない場合は、FAQページの設置をするだけでも問い合わせ件数が減少するでしょう。
またFAQページを充実させると、顧客自ら問題を解消しやすくなります。
FAQページを見直す際には、過去にあった問い合わせ内容から不足している情報を確認すると良いでしょう。
少なくとも問い合わせ件数が多い内容は、FAQページに掲載するようにしてください。
代行サービスに依頼する
問い合わせ対応の効率化を図るには、代行サービスへの依頼も視野に入れておきましょう。
自社に設置しているコールセンターだけではなく、外部サービスを活用することで問い合わせ件数の増加の課題を解決できる可能性があります。
問い合わせ代行サービスを行う方々は、さまざまな問い合わせに対応してきたプロ集団なので、問い合わせ業務の品質向上も期待できます。
ただし、代行サービスを導入するには、初期費用や月額費用などのコストがかかってしまいます。
サービスを選ぶ際には、予算内におさまるか、抱えている課題を解決できるか、などのポイントを確認しましょう。
まとめ
問い合わせ対応は、メールまたは電話で行うことがほとんどです。
メール対応はテキストのみで対応でき、電話対応はその場で相手の反応がわかるというメリットがあります。
ただし、問い合わせ対応で顧客が満足できるような対応ができなければ、顧客満足度や企業イメージの低下につながる恐れがあります。
問い合わせ件数が多くて対応しきれない、業務の品質にばらつきが見られるなどの課題を抱えている方は、業務の効率化のために対策をうってはいかがでしょうか。
本記事では、問い合わせ対応を効率化させるための方法を紹介しているので、問い合わせ業務に対する課題で悩んでいる方はぜひ参考にしてください。